一般社団法人石川県測量設計業協会

協会沿革・50年のあゆみ

まえがき

わが国の測量業界は、第二次大戦終結により、誕生した特異な業界であって、測量の調査研究と技術の普及発達をはかるために、昭和26年に全国組織の社団法人日本測量協会が組織された。
測量業の健全な発達と促進、事業の有機的な連繋、技術の交流、そして測量を通じて社会に貢献することを目的に、昭和34年に日本測量連盟が設立発足した。その後、連盟を発展的解消して新しく全国測量協会へと生成変遷された。

各地方では、県単位に独自の組織が設立された。その過程の中で、昭和41年に石川県測量業協会が設立され、昭和46年に社団法人となり、昭和56年に石川県測量設計業協会と発展しながら、今日に至った。

1. 測量法の制定

明治21年5月12日、陸地測量部条令が公布され、参謀本部の測量局が、陸地測量部となり、今日の国土地理院の基礎が築かれた。
現在の測量法は、昭和24年6月に公布され、測量精度の確保、成果の管理、各種測量の調整、制度の改善発達、主として技術的な規制等が法律にもりこまれ、測量技術者の資格と担当範囲が規制された。

その後、昭和25年に第1回の測量士・測量士補の国家試験が行われ資格登録が開始された。昭和36年には測量業者の登録制度を設け、すべての測量を業とする者は、登録の義務と測量士を置くことを規定し、業者の健全化を図り、登録業者以外は公共測量等の事業を請負うことが出来なくなった。

2. 日本測量連盟

昭和27年より航空写真の撮影が再開されたが、地上測量、航空写真測量とも、発注量の減少や設備過剰による過当競争に落ち入り、業者間の摩擦やダンピングの弊害を除くため、昭和35年5月、日本測量協会の名において、一般仕様書による価格積算方式を発表し、人件費の統一を呼びかけ、また発注者側へ測量技術と積算の在り方をPRして、価格の安定に努め同業者の便に供した。

昭和35年8月、全国の主要業者57社に呼びかけ同年9月新しく36社が入会し、小規模ながら一応全国的な組織となった。

3. 全国測量業協会(全測協)

昭和34年に国土基本図整備事業が国の重要政策の一つとして取り上げられ実現されることになり、建設省が国土基本図協力会を誕生させた。これを契機に測量業界各層の共通の目標に対する運動と将来の法人化の意味を込めて、『連盟』を発展的に解消して、昭和35年9月17日全国測量協会を設立し、測量業の質的転換を図らねばならないと云う意見が強くなり、全測協組織の強化、測量法改正に対する業界の意思続一、更に緊急を要する不況対策等のため、全国の県単位業協会の母体とした連合方式を採用すべきであるという議論が高まった。

4. 全国測量業団体連合会(全測連)

昭和51年度の全測協の事業計画に「連合会組織化のための具体的検討」が取上げられ、連合会組織委員会が設けられた。

昭和52年3月4・5日県測協の全国大会が開催され次の大会宣言が採択された。「我々は測量界の全般にわたる諸問題の解決について、民主的に討議の結果、一致団結してこれに当たるとの結論に達した。我々は各県測量業協会を母体とした全国統一の連合会を結成し、各県連携のもとに業界の向上発展を図ることが急務であることを確認し、これが実現をめざして邁進することを決議する。」

全測協側の連合会組織準備委員会と県測協側の連合会結成準備委員会が、連合会結成という同じ目的を持つ委員会であり、それぞれ検討を重ねた結果、「全測協を改組し全国の県測協を母体として連合会を組織する」ことを相互に確認し、連合会結成に向かって実質的な発展をみせた。

昭和52年10月7日、全測協で臨時総会が開催され、『全国測量業団体連合会』が発足した。又、更なる発展を期するため、平成3年12月2日、社団法人全国測量設計業協会連合会に改称した。

5. 全測連北陸地区協議会

昭和36年6月1日、測量業者の登録制実施とその業務の規制についての測量法一部改正が公布された。これに即応するため、北陸四県として測量業の使命達成の基盤を擁立する必要性の機運が高まり、各県では各々が任意団体の測量業協会を設立した。昭和45年7月29日、北陸地方の持つ、共通した悩みである特異性に対する情報交換、技術研修会、福祉対策等の実施を連繋融和のもとで推進し、一段と企業の向上発展を期すため、北陸四県測量協会連絡協議会を設立し、昭和53年7月18日、全測連北陸地区協議会に改称した。

6. 石川県測量設計業協会の誕生

昭和36年6月1日、測量法の一部改正によって、業者登録の実施とその業務の範囲が明確になり、企業の安定と発展を願う気運が強く業界の組織化について論議が起った。

測量技術者の役務提供から脱却するためには、自らの技術向上、業者間の相互理解と協調、測量業許可制の促進、適正単価による発注等の改善が急務であった。こうして、昭和41年12月11日石川県測量業協会が設立された。そして、昭和52年10月13日社団法人全国測量業団体連合会の構成員となる。時代の要請に沿って昭和56年1月17日社団法人石川県測量業協会を社団法人石川県測量設計業協会に改称した。以来業界の健全な発展と向上について諸施策を推進し、ここに創立50周年を迎えた。

7. 一般社団法人 石川県測量設計業協会50年のあゆみ

昭和41年11月12日 協会設立準備委員会発足
      〃     12月11日 石川県測量業協会設立
昭和45年 8月25日 北陸四県測量業協会連絡協議会発足
昭和46年 1月 6日 石川県測量業協会事務局移転  金沢市片町1丁目1-32 電電ビル6階
      〃      6月14日 『社団法人』石川県測量業協会設立認可
昭和52年 4月 5日 石川県測量業協会事務局移転 金沢市西泉3丁目10 西田ビル2階
      〃     10月13日 社団法人全国測量設計業協会連合会の構成員となる
      〃     10月18日 創立10周年記念式典開催
昭和56年 1月17日 社団法人石川県測量設計業協会に改称
      〃      6月 1日 機関誌『会報』創刊号発行
昭和61年10月24日 創立20周年記念式典開催・測量基準方位盤を寄贈
昭和63年 7月12日 団体(協会)建設大臣表彰受賞
平成元年10月 2日 石川県測量設計業会館落成 金沢市示野町西81番地
平成 3年 5月31日 団体(協会)社団法人日本測量協会会長 感謝状受賞
平成 7年 2月10日 阪神淡路大震災義援金を寄付
平成 8年10月18日 創立30周年記念式典開催・いしかわ緑のまち基金へ寄付
平成 9年 1月28日 日本海重油流出事故義援金を寄付
      〃     10月15日 『地図展’97inかなざわ』に協賛団体として参画
平成11年 9月21日 『伊能忠敬フェスティバルin七尾』に参画
平成12年 7月 7日 いしかわ緑のまち基金へ寄付
平成13年 1月 4日 社団法人石川県測量設計業協会ホームページ開設
平成16年 9月10日 次世代経営研究会設立総会開催
      〃     11月 5日 新潟県中越地震義援金を寄付
平成17年11月30日 石川県中小企業団体中央会創立50周年記念式典 :感謝状受賞
平成18年 3月31日 『災害時における応援業務に関する協定』調印式
石川県、石川県道路公社、石川県建設コンサルタント協会、
石川県地質調査業協会
      〃      9月21日 測量CPD制度に参加
      〃     10月24日 創立40周年記念式典開催・現場映像伝送装置を寄贈
平成20年 4月25日 『平成19年能登半島地震の復旧・復興の貢献』に感謝状を受賞
平成22年11月 8日 金沢市玉川こども図書館に経緯度標を寄付
平成23年 3月31日 東日本大震災義援金を寄付
      〃     12月12日 『災害時における北陸地方整備局所管施設の災害応急対策業務に関する協定』を締結
平成24年 6月13日 『平成23年新潟・福島豪雨災害の復旧・復興の貢献』に感謝状を受賞
平成25年 3月18日 『一般社団法人』石川県測量設計業協会設立認可
      〃      4月 1日 『災害時における応急調査業務に関する基本協定』に改訂して石川県と再締結
平成27年 1月29日 『災害時における応急対策活動に関する協力協定』を金沢市と締結
      〃     11月20日 『災害時における応急調査業務に関する基本協定』を七尾市と締結
平成28年 5月31日 熊本地震に対する義援金を寄付
      〃      6月〜10月 創立50周年記念事業として県内3地区の小学生を対象に『測量教室』を行う
 6月 3日金沢市立中央小学校
 6月10日加賀市立動橋小学校
10月11日中能登町立鹿島小学校
      〃     10月14日 協会創立50 周年記念式典を開催